耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科
中耳炎には、急性中耳炎、惨出性中耳炎、慢性中耳炎などがあります。中耳炎とは、主に細菌が中耳に入り炎症を起こす病気です。
風邪をひいたときなど、鼻やのどの炎症に引き続き起こることが多く、細菌やウイルスが耳管を通って中耳に炎症をひきおこします。炎症を起こす原因のほとんどが細菌による感染症で、肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌が主な原因です。比較的、お子様に多くみられますが、大人でもかかる場合があります。成長途中のお子様は耳管が未発達のため、十分な長さがなく、また角度も水平に近い為、菌などが侵入しやすいと考えられています。このため、風邪をひいたとき、鼻やのどに病気が起こったときなどは、特に中耳炎にかかりやすいとされています。
症状としては、鼻水やのどの痛みなどの症状に続いて、はげしい耳の痛み、発熱、耳だれ、耳がつまった感じ、聞こえにくさなどを感じます。「耳が痛い」ことをうまく伝えられない小さなお子様では、機嫌が悪く泣いたり、頻繁に耳に手を当てるといった仕草があります。
耳の穴の皮膚に細菌や、かびが感染を起こした状態です。プールに入った後や耳掃除をしすぎてなることが多いです。耳の穴の皮膚は非常に薄く、少しの刺激で傷がついたり荒れたりします。症状は、はげしい痛みやひどいかゆみなどがあります。耳だれが出てくることもあり、ひどくなると難聴や耳閉塞感をともなう場合もあります。
耳あかには、「乾燥した耳あか」と「粘性の耳あか」の2種類があります。生まれつき遺伝的に決まっているもので、この違いは途中で変わることはありません。日本人は約7割が乾燥型といわれています。綿棒で耳掃除をする場合、耳あかを奥に押し込んでしまわない様に注意してください。耳あかを奥に押し込んでしまうと耳垢塞栓という病気になる可能性があります。
難聴には大きく分けると3つに分けられます。
伝音難聴とは、外耳や中耳が正常に機能しなくなり音が伝わりにくくなる難聴です。伝音難聴は慢性中耳炎や惨出性中耳炎など主に中耳の疾患でみられます。慢性中耳炎の場合は、音を大きくすれば聞こえる為、補聴器などを使って音を補うことで音を聞くことが可能です。滲出性中耳炎は鼓膜換気チューブを留置したりすることもあります。
内耳やそれより奥の中枢の神経系に障害がある場合に起こる難聴です。高音域の音が聞こえにくくなったり、複数の音を一度に聞いた時に特定の音を聞き分けたりすることが難しくなります。加齢による難聴は難聴は多くの場合は感音難聴です。騒音性難聴は長時間大きな音を聞き続けたり、大音量で長時間音楽を聞き続けたりすることがその原因であると言われています。また感音難聴の場合、小さな突然の音で音が響いてしまうこともあります。
伝音難聴と漢音難聴の両方の機能障害が合わさった難聴です。どちらの度合いが強いかは人それぞれにより大きく異なります。難聴の原因は様々です。
急に耳が聞こえなくなった時は心配ですよね。できれば2〜3日以内には耳鼻科を受診しましょう。近年の研究で原因は、神経への血流障害やウイルス感染や内耳のリンパ水腫による障害であると考える説が有力とされていますが、原因がはっきりしていない病気です。突発性難聴は、突然耳が聞こえにくくなったり、耳がふさがった様な感じになります。場合によっては耳鳴りやめまいが伴うことがあります。
治療開始が早いほうが治癒率が高い病気です。なるべく早く耳鼻科を受診してください。
耳鳴りとは、外で音がしていないのに音が聞こえる状態です。耳鳴りを訴える人の多くは、何らかの聴力障害を持っている方が多いです。しかし、検査上では正常でも耳鳴りを訴えるケースがあります。過労やストレス、心理的要因などによっても耳鳴りは強くなったりします。耳鳴りがひどい方は一度耳鼻科を受診して、聴力検査をすることをおすすめします。
耳鳴りの治療は内服薬や、耳鳴り用の補聴器などがあります。
アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となる物質)を吸収することで、抗原と抗体が鼻の粘膜で反応し、鼻症状を起こすのがアレルギー性鼻炎です。主に「通年性」と「季節性」があり、後者の代表的なものに花粉症があります。空気が乾燥したり、温度差によってアレルギー症状が出てくることがあります。
主な症状として鼻と目に現れます。なかでも、くしゃみ・鼻水・鼻づまりが3大症状です。
風邪症状の後、鼻炎がひどい時、頬がいたくなったり、頭痛や頭重感、黄色い鼻汁、鼻づまりなどの症状に悩まれたりする方もいらっしゃると思います。これらは、副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症の症状かもしれません。細菌が副鼻腔で繁殖し、急性の炎症を起こし結果として副鼻腔内に膿がたまります。
急性炎症の繰り返しに遺伝体質や身体の健康状態や大気汚染などの要素が加わり、長期にわたって副鼻腔に膿がたまってしまった状態をさします。慢性化してしまう理由は鼻と副鼻腔をつないでいる小さな穴が最近感染により生じる粘膜の腫れにより閉じられてしまい、副鼻腔にたまった膿が鼻腔に排泄されにくくなることにあります。症状は鼻水が絶えず出てくる、鼻が常につまっていて、口で呼吸をしている、鼻水がのどにまわってしまう、いびきをかくなどの症状が持続します。
呼吸器疾患の中には咳喘息、アレルギー性気管支炎と言われている症状の一つに長引く咳があります。また、長引く咳は喉の過敏性や後鼻漏合併によって引き起こされることもあります。
急なのどの痛み、高熱や寒気、頭痛、全身の倦怠感、関節痛などの症状があらわれます。のどの腫れ方や炎症、痛みが強いと飲み込みが悪くなり、食事が食べられなくなります。また、ウイルスが原因の扁桃炎では首のリンパ節がはれたり、肝臓の一時的な機能障害を起こすこともあります。
様々な程度の声のかすれを総称して嗄声と呼ばれています。原因については喉の病気はもちろんですが、首や胸、頭の病気でもおこる場合があります。声を出す場所である声帯そのものに、炎症が起こったり、ポリープが出来たり、腫瘍が発生したりして起こることがあります。
人間は、眼(視覚)・耳(平衡感覚)・皮膚・筋肉・間接等(体制感覚)から送られる情報を脳が統合し保たれています。耳には①聴力②三半規管による平衡感覚と2つの働きがあります。
耳(平衡感覚)を維持する三半規管に障害がおきるとうまくバランスがとれなくなります。耳の病気や自律神経の問題からめまいが起きることが多いです。
一言で「めまい」と言ってもその症状は様々で、ぐるぐる回る感じ、ふわふわ浮く感じ、よろよろする感じ、立ちくらみなど様々な訴えがあります。めまいのイメージとして、内科・脳外科からのめまいが原因だとお考えになっている患者様が多いことも事実ですが、耳からの原因が多いです。
メニエール病は耳のめまいの病気としては有名ですが、内耳のリンパ液のむくみで起こると言われており、難聴とめまいをくりかえす病気です。